カスペルスキー「疑惑」の件、さらに続く
の一部の話の続きです。
「米上院のカスペルスキーへのジャブに対し、ロシアも国外アンチウイルス製品にジャブ」
ロシアの議会に、「EEU(ヨーロッパ経済連合)内で生産される、あるいはEEUに輸入されるコンピュータには全て「国内の」アンチウイルス製品のみを使用すべし」という旨の法案が提出されました。
ちなみに、ロシア国内に関していえば、国外製品のシェアはアンチウイルス市場の5%未満なのだそうです。
つまり法案が通るかに関わらず、政治的なものということ。もっとも、Windows Defenderがターゲットにされた場合、現在のWindows 10の結合度を考えると大変そうですが。
一方、米国でもまた追加されたようです。
「ブルームバーグによるロシア連邦保安庁(FSB)との深いつながりに関する記事により、Kasperskyに新たな疑惑の目」
タイトルの通りです。ブルームバーグの記事は次のもの。
「Kasperskyはロシア諜報部と協業してきた」
目を通してみましたが、特に何かすごい事実が暴露されたとかではなく、これまでの経緯を(ややKasperskyを怪しむ視点で)まとめたものと感じました。
言うまでもなく同社はロシア企業であり、ロシア国内でのサイバー犯罪捜査などにも協力している以上、諜報部門の仕事も関わりがあるのは当然といえます。そして最終的にロシア政府のために諜報の肩代わりをしているかどうかは、そう簡単には結論は出せないでしょう。
さらに、ABCニュースからはこういう記事も。
「トランプ政権、ロシアの人気ソフトについて、米政府全体での利用禁止を検討」
そして……。
「トランプ政権、政府内でのKasperskyのソフトの利用を制限」
米連邦政府一般調達局(GSA)の調達元リストのうち、「ITサービス」と「デジタル画像装置」という2つのリストから除去されたそうです。なお、連邦政府はGSAとは別系統での調達が可能で、その場合は今回のことは影響しません。
ところで、確かロシアはサイバーセキュリティのパートナーじゃなかったんですかね :-p