メーリングリストを蝕む闇の魔術に対する防衛術

これは「闇の魔術に対する防衛術 Advent Calendar 2019」の12月23日の項目として(翌日24日に)追加するものです。

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前日(22日)のものを読んだら、つい書きたくなったのが動機です。中身は全く技術的ではありません。

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さて、皆さん、メーリングリストって使ってますか?

国内のメーリングリストの代表格だったfreemlも先日終了してしまいました。

www.freeml.com

freeml byGMO」は、2019年12月2日をもちまして、サービスを終了いたしました。

しかし、特定のサービスへの登録なしに誰でも使えるインターネット内通信手段の代表格であるメールを、複数人で使おうとした場合、メーリングリストが選択肢であることには変わりはありません。私も固定メンバーのメーリングリスト(規模は3~60人の間でまちまち)を複数運用しています。

そして、現在のインターネットでは、メーリングリストを蝕む闇の魔術がいくつもあります。その一部は、先ほどの22日の記事にもある通りです。

送信ドメイン認証

送信ドメイン認証は、「実際の送信元が本来の送信元と異なる」という性質をもつメーリングリストにとっては鬼門です。

次のページを見ると「ARC」を使えばDMARCが使われている状況でもメーリングリストのメールが通りそうなのですが。

sendgrid.kke.co.jp

2019年7月に発行され、現在のステータスは「Experimental(実験的)」。

en.wikipedia.org

うまくいったとして、普及するのは2020年代半ばぐらいでしょうか……。先は長い……。

GMail

みんな大好きGMailgoogle自らgoogle groupsをもっているのに、GMailメーリングリストで使うと「自分が送ったメールが見えない」というトラブル(仕様)にあいます。正しくは送信したメールは見えますが、メーリングリストから配信された自分のメールが見えません。

メーリングリストの多くは件名に通し番号が入るのですが、GMailだとその番号も分かりませんし、何らかの理由で受信できてない、またはスパム扱いされていても分かりづらくなってしまいます。

マイクロソフト

懐かしのhotmailからlive.なんちゃら、outlook.なんちゃらなど、マイクロソフトのメールサービスは(ドメインだけは)たくさんありますが、経験上、同社のサービスはブロックしてくる頻度が他より高い印象があります。特に何もおかしなことがないのに(メール送信量なども増えてない)、ある日突然ブロックされて、結局、Twitterで本家Microsoftのサポートアカウントとやり取りして解決したこともありました(日本のMSHelpsJPはメンションしても無視されました)。

その他

もちろん、受信者側の自動処理でゴミ箱や迷惑メールフォルダに飛ばされるのも「あるある」です。

あと、配信したメールに対してエラーが返って来ることもあります。アカウントが自動削除されていたり、容量あふれを起こしていたりするので、即配信停止してます。容量あふれってどれだけ使ってるんだ?と思うかもしれませんが、今でも数~数十MiBしか容量がないメールボックスもあるんですよ……。

また、私が運営しているところは、もう何年も前から運営を続けているので、レピュテーションがそれなりに溜まっているようなのですが、これから新規で作ろうとしたら大変だろうなあと思います。

終わりに

よく考えたら、これ多くは闇の魔術じゃありませんね。メーリングリストが闇ってわけでもないと思うんですが、メールという基本領域を、ややイレギュラーな使い方をするマイナーな仕組みなせいか、しわ寄せが来やすい気がします。

まあそんなわけで大変ですが、管理者の皆さんがんばりましょう。

そして、24日(今日)の記事はTaroNoguchiさんの「TouchDesignerでエクスペクト・パトローナム(?)」です。この記事より先に公開されてますが。

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