NSAからの「ロシア、米選挙関連企業侵入」リーク主、プリンターから判明

ロシアの軍事諜報関係者が、米国の電子投票システムのソフトメーカーに侵入していた件がThe Intercept紙に出て、騒ぎになっていました。

(元ネタ)

「最高機密指定のNSA報告書から、2016年選挙以前からのロシアからのハッキングの試みが明らかに」

https://theintercept.com/2017/06/05/top-secret-nsa-report-details-russian-hacking-effort-days-before-2016-election/

(日本語記事例)

www.47news.jp

gigazine.net

この元記事の公開後、情報を流した人物の調査が行われ、あっさりと判明しました。

NSAの情報をThe Interceptに流した人物は、いかにして黄色のドットにより身元がばれたのか」

arstechnica.com

暴露元(記事中には氏名などもありますが割愛します)を特定する上で、有力な手がかりになったのは、暴露された文書のドットでした。今回の暴露では、NSAの文書は紙ベースだったのですが、その印刷を行ったプリンタが特定されたのです。

実は、多くのプリンタは、メタデータを示す薄い黄色のドットのパターンを、ステガノグラフィーとして元画像に埋め込んでいます。

今回の暴露では、このメタデータがそのまま残っていました。それによれば、印刷日時は2017年5月9日午前6時20分、プリンタのシリアルナンバーは535218または29535218だそうです。

NSAはこのデータをもとにプリンタを特定、このプリンタで印刷した人物を6人まで絞りました。さらに今回の被疑者は、職場のPCでThe Intercept紙とメールのやり取りをしていたことが判明したとのこと(さすがにそれは無防備すぎるような気がしますが)。

とりあえず、プリンタがメタデータを印刷している(場合が多い)ことは、頭に入れておいた方がいいでしょう。