米研究、警官による暴力事件後での通報減少を明らかに

無防備な黒人男性への警官による暴力事件があると、その後の通報は減少する」

arstechnica.com

米国では警官による黒人男性への暴力事件とそれへの反対運動がしばしば起きていますが、その後起きることについての研究が発表されました。

結論は「事件後、911(日本の110)が減少し、治安は悪化する」。まあ当たり前といえば当たり前ですが、形にして示すことが必要なこともしばしばあります。

この研究は2004年のミルウォーキー州での事件後のものです。事件後1年以上(正しくは、地元紙が事件を報じてから)、警察への通報数が2割ほど低下、事件半年の殺人件数は32%増加したとか。さらに2004〜2010年の調査結果からは、他の地域も含めて同様の事件が起こった後は同様の状況が発生していたそうです。

研究者たちは「警察や政治家たちはこういった事件を『個別の偶発的な事件』として扱う傾向があるが、警官による暴行事件は、要因から見てもその後の帰結から見ても単独のものではない」と指摘しています。